姫高皮革協同組合 理事長
新田 常
有限会社 新喜皮革
さまざまな紆余曲折を経て、
新時代を迎えた「姫路の皮革」の在り方を想う。


 「レザータウン高木」のホームページ開設につき、一言ご挨拶申し上げます。
 姫路市花田町高木地区は、皮革製造産地として古くから伝統ある地域です。
代表的なものと致しましては、市川の水を使用して鞣された「白鞣革」が有名で、その歴史は今を去ること奈良時代から作られていたと昔の書物にも紹介されています。
そして、皮革の神様として「高乃木神社」が鎮座しておられます。
 「白鞣革」は現在数人の方が伝統を引き継ぎ、営業しておられ、生産量こそ少ないものの、その独特の美しさの評価は高く、現在に至っています。「白鞣革」の生産地であった地区に戦後、我々の諸先輩方が「クローム鞣」「タンニン鞣」等に苦心され、技術を体得され、商売を大きく伸ばされました。そして昭和59年5月にそれまであった各組合を統一し、現在の「姫高皮革事業協同組合」が諸先輩方の努力によって設立されました。
 また以後には、各地区の皮革組合が連合し「兵庫県皮革産業協同組合連合会」が設立されました。
申し遅れましたが、昭和54年8月4日に各地元の業者が一丸となって自由化を阻止するという目的で(社)日本タンナーズ協会も設立され、様々な事業を展開、現在に至っております。
昭和50年頃にはブーツがブームとなり、各工場は設備を増強され、その後も景気の波など厳しい状況もありましたが、当時高木地区には150社程の生産者が営業を続けていました。
しかし、皮革に代わる素材が色々と出来、不景気等の影響も続き、また政府の政策による自由化の波が徐々に押し寄せ、現在は90社程になっています。
 海外からの革及び革製品の輸入が全体の90%を超えている現状の中、我々の業界は情報発信が不足していると感じています。革問屋さんに対してはこれまでも様々な情報交換がなされていましたが、二次メーカーである小売先、消費者の方々までは行き届いていないではないかとの想いがあり、これからは小売先、また消費者の方々にも様々な情報を発信し、アピールしていく時代が来ていると感じております。
このような状態を見据え、これからの業界に対して組合がどのように使命を果たすのかが大変重要になってきています。数年前から姫路市の協力の下、高木自治会と業界が一緒になって「町を明るくする運動」の一環として、何か行動を起こそうと試行錯誤してきました。
その結果、平成19年5月27日に兵庫県の協力によって花田校区のコミュミティー広場として「ポケットパーク花田」が誕生しました。
その中に組合は国の経済産業省の補助金を申請し許可を受け「レザータウン高木」という名称で各業者さんと校区の自治会長さんの協力のもと、運営を始めました。
同タウンにおいて伝統を伝えていくとともに、皮革をもっと身近に感じてもらいこれからの高木皮革業界の一助となるよう、その第一歩として活動していきたいと思っておりますので、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。