播州姫路の特産物として愛されている牛革の「白鞣し」。その期限は4~5世紀にまでさかのぼり、その起源は今の韓国。
 この姫革の持つ独特の「白さ」も市川水系でないと出せないものです。同様の原皮、製法をもってしても千種川水系ではその上流の鉄鉱山の影響を受け、革が黒くなってしまいます。また揖保川水系では革が柔らかくなりすぎ、この製法では腐敗してしまうことも。
市川水系は上流の生野銀山からの明礬性(酸化アルミニウム)の水質と土質を持ち、姫革独自の丈夫さと白さを生むことができたのです。
現代「鞣し」といえば圧倒的に西洋式製革法の「クロム鞣し」「タンニン鞣し」であると行っても過言ではないほどに多用されておりますが、「姫革」、こと市川水系においてはこの「白鞣し」のみが鞣しでした。
また我々の地区から生産される様々な皮革製品の総称でもありません。くどいようですが、この白さを誇る革のみが「姫革」です。
 古くより愛され、戦国時代には色鮮やかに染色がなされ、様々な武具やその装飾に用いられました。
現在では、身近な財布、鞄、筆箱など古来からの製法と現代技術の粋を集め皆様のお手元に届く製品となりました。
 経年とともに日焼けや手の油などで少しずつ黄味を帯び、他の革製品同様に柔らかくなって参ります。
それがまた何とも言えない味わいを醸し出し、共に成長している実感が湧きます。
 全国でもここ姫路にしかないその名の通りの「姫革」。
ぜひ、現物を手に取っていただきたい逸品です。
 現在となっては景気、海外の安価な皮革、クロム鞣し等の普及に伴い生産工場も大きく減少し、少人数の職人さんがその伝統と技術を守っている状況です。